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鹿鳴館

クリントン氏とオバマ氏の指名レース接戦が気になる。どちらともある意味で弱き人々の立場に立った人たちだ。弱さを知る人は怒りを、沈黙を、忍耐を知っている。そして何より「弱さ」を知っている。過去、アメリカの偉大な大統領は思い上がったあまり、大きな間違いを何度もおかしてきた。次の米大統領には期待したい。


先日ドラマで三島の「鹿鳴館」をやっていて、私の三島好きを知る人が親切にもビデオに撮ってくれていた。黒木瞳が影山伯爵夫人朝子、外務卿影山伯爵を田村正和、 朝子の昔の恋人であり自由民権運動の士である清原を柴田恭平が演じていた。


やはり原作よりも重みに欠けるのが辛いところで、田村正和なんか古畑と同じとしか思えない・・・


そんな中、清原の息子役、久雄を演じた俳優は松田翔太という俳優であった。TVを見ない私は彼が誰であるかわからなかったわけであるが、ひとたびドラマが終わってみると彼が最も三島の原作に近い演技である気がして俄かに気になってきた。大体、時代をまたいだストーリーを現在の人俳優が演じるとき殆ど目が座っていないのが気になるのだが、彼は若いながらにそこに確かに生きるという重みを出しているように見えた。調べてみると松田翔太という俳優はかの名優、松田優作のご子息であることを知り驚く。どうりでどこかで見たような繊細な憂愁が漂っていると思った・・・


明治19年の天長節、鹿鳴館で開かれた祝賀の会に集う迎賓たち。朝子はその日、清原との間に出来た子供である久雄を救うため夜会に出席する。朝子は新橋の芸子時代に清原と関係を持ち、誰知れず子供を生み、清原に預けたのであった。憎しみとも愛情ともつかぬ感情が混ざり合い、久雄は父を殺そうとし、影山伯爵は嫉妬の感情に駆られ清原を陥れようとする。


三島の作品は最後の大団円で交錯して高潮した複雑な感情を描き出し、しばしば高潮の度が過ぎるあまりのクライマックスをやるので、普遍的に分かりにくい部分がある。けれども、さすがテレ朝のドラマ、ちょっとロマンティックに感動できるよううまいことやっていた。それは正確に言うと違うものなのだけれども・・。・さっきの松田翔太という俳優なんかは無言のうちに複雑多岐な心情を乗せる事に成功していた。これからが楽しみな俳優だ。




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