刺繍草紙

logs

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

良い観客

松本茜の舞台を観にいったら、三島の近代能楽集が構成要素のひとつとして朗読されたのでボルテージがあがった。コンタクトインプロヴィゼーションを基に動きをつくっていて、たまにローザスとかピナみたい影響を感じられる振り付けもあった。私の隣の男性は公演の半分以上を眠ってすごしていた。私にしたところで寝不足で集中がもたなければ寝てしまうだろうから気持ちはよく分かる。

演劇には能動的には楽しめない種類のものもある。観客の想像力と世界も同時に鍛えられなければいけない・・・そういった演劇に否定的な意見もあるが、残念ながらそちらの方が演劇界においては勢力を増し続けている。

昔、尊敬する人に「演劇をやる人間は、台本を読むだけではいけない、分析しなければいけない。やる人間と観る人間の観点は全く違うのに観る人間の視点で分かったような気になるな」と言われた。昔、まだこれが好きとかあれが嫌いとか言ってた時代のことだ。情熱的なものほど好きだったし、理解できなければすなわち嫌いだった。それからは良い悪いを好みと切り離して考えるようになった。今もその言葉を一つの教訓としている。

それから演劇を観ることは楽しいことではなくなった。でも顔をしかめて読んだスタニフラフスキーとかメイエルホリドに関する文献とか、読み終わらない「内角の和」だとか本棚の飾りのようになってる「何もない空間」だとか、ローザスとかベジャールとかの前衛的な海外カンパニー・・最近、公演を見るとき、色んな映画、色んな文学、もしくはアンバーの色、SEの音が語りかけてくれるような気がする。

私は以前より少しだけ良い観客になったのではないかという気がしている。

トラックバックURL

http://shisyw.blog81.fc2.com/tb.php/522-0f5a7a58

この記事へのトラックバック

この記事へのコメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

コメント投稿フォーム

Paging Navigation

Navigations, etc.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。