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猿とドレス公演間近

口内炎と共存中、三名です。今朝、自転車をこいでいるとトランクス一丁で小太りの白髪交じりのおじさんが、側同の柵に乗っかり車道に乗り出さんばかりにして車が走ってくる方に手をかざしているのです。すわ、不審者!とばかり遠巻きに彼を避けて追い越そうとペダルに力を込めたその時、彼の左手が私の眼に飛び込んできたのです。なんと彼の手には知性の光、文庫本が!その深遠なるぺらぺらの紙きれにより彼は不審者から一気に朝の詩へと変貌を遂げたのです。恐るべき力、文庫本。皆さんも不審な行動をとらなければいけないときなどには、ぜひ文庫本を片手に持つことを強くお勧めします。

さて、いよいよレトルト内閣「猿とドレス」の本番が近づいてまいりました。昨日、俳優に「猿とドレス」とはどういうことかと聞かれました。多分、皆さんが想像した通りと思いますが「猿とドレス」とは「人間と衣装」ということです。べたですけどね・・・。裸になればただの黄色い猿が、サテンや絹やらのひらひらしたものでドレープをつくり、波打たせ、あちこちを切ったり結んだり、垂らしたりしながら、赤や青や黄金色のとりどりの宝石などをつけたりしてちょこんと座っているさまは大変滑稽だなということです。

だけど衣装とはいったいなんなんでしょうね?「デザイナー」と「コピー」をテーマにすると決まった時から、ただデザイナーという職業のことだけでなく、「着る」ことや「装う」ことの根源的な意味について考えながら戯曲に取り組みました。それは「演じること」や「存在すること」に広がり、ちいさな猿が大きな他者との間で絶え間ない自己是認と自己否定を繰り返していくことではないでしょうか?それは何かを纏うことで存在することの大きな怖ろしさから逃げているアダムとイブの姿に帰結していくように思えます。


長く稽古をしてきましたが、ふと気づけば初心から逸脱してばかり…今初心(戯曲)に帰り練習してます。素敵な作品になると思いますからぜひ足をお運びください。劇場の中の唯一のあなたに向けて作品を作ります。


劇団レトルト内閣10周年記念公演第2弾
『猿とドレス ~誰カガワタシヲ盗作スル~』

■あらすじ
人呼んで「パクリの神様」
コピー専門のファッションデザイナー・沢草凜花。

念願かなってオリジナルブランドを手にしたものの、
デザインが湧かずノイローゼな日々。
オリジナリティの脅迫、覚えのない盗難事件、日に日に凜花そっくりになる隣の女――

パクったのか、パクられたのか、「私」の境界はどこにあるのか、
エレガンスロックに乗せて迷走するシアターテロ!

■猿とドレス特設サイト公開中『(PC推奨)
http://www.retoruto.com/sarudore/
■日時
2011年9月16日(金)~18日(日) 全5回公演
16日(金) 19:30
17日(土) 15:00/19:00
18日(日) 13:00/16:00

■チケット
前売り2800円 当日3300円 全席指定/税込 
2011年7月16日(土)発売開始

■会場
ABCホール
http://asahi.co.jp/abchall/

■脚本/演出/音楽
三名刺繍

■出演
松本茜 川内信弥 よしもとともしよ 藤京子 福田恵 初夏 山崎友梨
佐伯雄司 一宮辰徳 井原正貴 上田新佑

ゲスト/上田剛彦 有北雅彦(かのうとおっさん)

伊藤えん魔 ※9月17日(土)15時公演のみ出演

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