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キッチン 吉本ばなな

今日、「子供炬人」という劇団さんを見に行った。5月の白色テロルでゲスト出演してくださった小中さんが出演していらして、王女役をやっていたのだが透明感と個性のある声がキャラクターにはまっていて、あれこんなに可愛い方だったかな(失礼ですが)と思う。歌唱のシーンもあったのだが、港町酒場のシャンソンみたいな雰囲気を醸し出す曲をピンで歌うには厳しく、やはり澄んだ台詞の方がぐっとよかった。作品の中に「おかとうさん」という「お父さん」と「お母さん」を兼ねたキャラクターが出てきて、何か引っかかるなぁと思っていた。先ほど窓をあけたら夜の匂いがしていて、ふっと「キッチン」(吉本ばなな)のえりこさんを思い出した。


「キッチン」のえり子さんというのは肉親をなくした主人公が、諸所の事情で舞い込んだ家の「おかとうさん」、つまりお父さん兼お母さんなのだ。吉本ばななの作品は何作か読んだが、やはり「キッチン」か「TUGUMI」が冴えている。えりこさんというのはいわゆる愛情の「不足」と「充足」といったアンバランスを支配しようと動くキャラクターで、一人じゃ二役出来ない脆さの中にあるひたむきのなのだ。キッチンは夜の部屋の闇が濃い部分をさらりと書いた小説なので思い出したのだと思う。


夜の匂いは皮膚に移植されて、皮膚がものを考える。だから夜はとても感覚的で時間軸が交錯してしまう。

今日はえりこさんがやってきた。朝を待つ時間と考えなければ夜は素晴らしい。

さて、明日というものが憂鬱の代名詞でななくなる日はくるだろうか。



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