刺繍草紙

logs

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

限りなく透明に近いブルー


米軍基地近くの福生で龍自身の半自叙伝的小説。ニブロールを砕き、モルヒネを打って、黒人相手に繰り広げられる性の饗宴、SEXか薬かの生活の中で、絶望的な虚無感をいだきながら崩壊していくまでの期間を鮮やかに描いた作品。今作の芥川賞受賞はその過激な表現により、選考員の間でかなりの論争があったらしい。崩壊の、そのぱっくり開いた亀裂口の鮮やかさゆえ素晴らしい作品。

?

―恋人のリリーと二人でドライブ中、変電所の前で車を止める

きっとここ裁判所よ、リリーはそう言って笑い始め、灯かりに照らされて拡がった変電所を囲む畑を見回す。風に揺れるトマト畑。

まるで海だわ。

トマトは雨に濡れて暗闇の中で唯一赤い。クリスマスに樅の木や窓辺に飾られる小さな電球のように、トマトは点滅している。火花を散らしながら揺れる無数の赤い実は、まるで暗い深海に泳ぐ発光する牙を持つ魚のようだ。


村上 龍
限りなく透明に近いブルー

?

あとがきにリリーへの手紙という部分がある。そこにはこう書いてあった

こんな小説書いたからって、俺が変わっちゃってるだろうと思わないでくれ。俺はあの頃と変わってないから。リュウ

?

愛情を感じるぶんなにか悲しいあとがきだ

トラックバックURL

http://shisyw.blog81.fc2.com/tb.php/177-bd8aca5e

この記事へのトラックバック

この記事へのコメント

コメント投稿フォーム

Paging Navigation

Navigations, etc.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。