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四季ノ唄

タカコキカク 女芝居「四季の唄」 4・20~4・21 雲州堂


久々によい舞台を見た。これほど戯曲がしっかりしている舞台を見るのは久々だ。帰り道に劇団員からお前の戯曲より数段いいと痛いことを言われ落ち込んだほど。


戦後の只中、没落してゆく四姉妹の有様を「斜陽」の台詞などを時折引用しながら話が展開する。


長女の春子は母親の失踪の知らせを受け嫁ぎ先の桂木家から小倉山家へ帰ってくる。戻ってきたら小倉山家は日々の暮らしにもこと欠くほどに落ちぶれており、春子は長女として小倉山家を支えるため戻ることを決意する。次女の夏子は「斜陽」を愛読し、女だてらに文学者を志している。戦争で戻らなかった婚約者への思慕に囚われながら、日々黙々と筆をとる。三女の秋子は病弱な体ながら傾いた小倉山家を支えるために教師として働きに出る、ところがある日無理がたたって倒れてしまう。末娘の冬子はまだまだ娘気分が抜けず姉達のように働きに出る決意がわかず、かといって家事も充分にこなせず、わがままを言っては皆を困らせる。そんな力をあわせて日々を乗り越えようとする小倉山家の四姉妹の所に銀座のいわゆるパンパン娘達が間借りをしにやって来る。


斜陽を連想させる没落貴族の子倉山家、かず子を思わせる逞しさで四姉妹を描く。「斜陽」の引用箇所はお母様がスウプを救ってあっと声をあげるところや、おかあさまがおしっこをなさるところ、と心得たシーン。結びは「古い道徳とどこまでも争い、太陽のように生きるつもりです」というかず子のセリフを引用したもの。四姉妹は太宰が傾倒していた「櫻の園」の姉妹や若草物語の四姉妹、谷崎の細雪の四姉妹などを連想する美しさ。個人的な好みもかみして感動した。



太宰 治
斜陽


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