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ピアノ・レッスン

ニュージーランドの数少ない女性監督。「ピアノ・レッスン」はジェーン・カンピオンの名を一躍世に知らしめた出世作であり、傑出した代表作である。音楽はマイケル・ナイマンでこの作品の成功の大部分は彼の音楽にある。


主人公エイダはフローラという幼い子供を持った未亡人である。6歳から口がきけない変わりに、彼女の感覚器官としてピアノがいつも傍らにある。ある時、エイダはニュージーランドへの入植者であるスチュアートという男のもとに嫁ぐことが決まる。顔も見たことのない男に会うためにピアノと娘を連れてスコットランドからニュージーランドへ向うエイダ。ピアノとともに浜辺に到着するも夫の到着は遅れ、エイダとフローラはスカートの張り骨をテントにしてその中で一夜を過ごすことになる。ついに夫となるスチュアートが到着する。ところがスチュアートは重いピアノを運んでいくことを拒否し、怒るエイダを尻目に雇った原住民たちに他の荷を運ばせる。スチュアートに心を閉ざすエイダ、近くに住む原住民に同化している男、ベインズにピアノのある浜辺に案内するように頼む。最初は断るベインズだが、無言で圧力的に懇願するエイダに根負けして浜辺に連れて行く。エイダは浜辺でピアノを弾く。その音色とその姿に心を奪われるベインズ。ベインズはスチュワートに32エーカーの土地とピアノを交換することを契約し、エイダにレッスンに来てもらえるよう頼む。調律もされていないピアノを弾くのは嫌だと怒るエイダのために調律師を呼ぶベインズ。レッスンをはじめてピアノを弾くエイダの首筋に口づけするベインズ。エイダは驚くが、ベインズはレッスンに来れば毎回キイを一つずつ返し、全てのキーが揃えばピアノを返そうと申し出る。エイダは黒鍵の数にするように命令する。ある日、ベインズは裸になりエイダにも服を脱ぐように命じる。下着姿でピアノを弾くエイダ。レッスンを続けるごとに大胆になっていくベインズだったが、ある日自分の横暴さに嫌気がさし、ピアノを返してエイダへの愛に煩悶する。エイダは思いつめたようにベインズのもとに走り、やがて二人は抱き合う。それを壁の隙間から見ているフローラ。フローラには事の事態が理解出来ないが、それを聞いたスチュワートは怒り狂いエイダを閉じ込めてしまう。エイダはピアノの鍵盤を一つ抜き「私はあなたのものよ」と書いて、それをベインズに届けるようにフローラに頼む。子供として本能的な嫌悪感を感じていたフローラはそれをスチュワートに渡す。スチュワートは怒りに震え上がってエイダの人差し指を切り落としてしまう。それを布でくるむとベインズに届けるようにフローラに命じる。切り落とされた指を持って泣きながらベインズのもとに走るフローラ。スチュワートはベインズを殺そうかとも思いつめるが、エイダを愛していたのか、畏怖していたのか、その両方か、二人でこの土地を去るように告げる。三人は船に乗りもときた浜を後にする。海原の途中でエイダはピアノを海に捨てることを決意する。海に沈んでいくピアノ、一緒に心中しようとでもいうように、その足に巻きつけてあったロープがエイダの足を掠め取る。沈んでいくエイダだが、海中でロープは足を離れ、エイダは生還する。故郷に戻り、ベインズの作ってくれた義指でピアノを弾くエイダ。


万感溢れるのピアノ旋律と映像に押し込められた暗さと美しさに、誰でも感動できる作品ではあるが、この恋愛はかなり大人の恋愛だ。屈折し、野生的で、本能的で、野獣的な肉感、強力な静けさに浸され煩悶に悶えている。ここに描かれている濃厚な世界を堪能するにはかなりの積み重ねた経験がいるように思うのは私だけだろうか・・・。文句なしの大作。



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