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俳優陣 2

ジャスミン 

「私しあわせよ。求められた証が体にあるなら::あなたの触れた場所に出来た痣なら、それはあなたの温度の痕で、私の体に灰色の月が宿る。そうよ!私は月になるわ!」


主演のジャスミンは難役だ。この舞台自体の意図する観念的な部分を表現するのが難しいのと、普通の女の子であるという設定が難しい。普通ということが何をさすのか、そういった状態は存在するのかは別として、普通であることを華を添えて舞台用に演ずるのは大変だ。



戯曲意図と演技と演出と間に多くの齟齬が存在するので噛み砕く作業が大変だ。彼女は能力の高い俳優だが、まだ2回目の共同作業なので身体やタイミング、演技のやり方などの要望を伝える作業が多く必要だ。一見無駄に見えることでも、徒労は大切であること思う。


松本氏は声がすっと響き、それに情感をのせることが出来る。朗読なんかをやらせると実に素敵だ。むしろ主役のジャスミンという女性があまり喋らないキャラクタ―ことは彼女の足を引っ張っているぐらいだ。ダンス経験を生かしてオープニングのダンスの振り付けもやってくれた。アラビアンスケールなどを入れた、少し変わった風味の音楽にその意図うまくを汲んだ振り付けになっている。非常に努力家で勤勉、舞台に対する愛情も深い。私は確実に彼女に持っているもの以上の力を期待しているし、そうしてくれるであろうことは堅い。



昨日から細かい演技指導が始まった。演出補佐と力のある俳優らで分担しあってシーンを補完し完成度をあげるための底上げを図る。演技指導なんて商業化された演劇では決してやらないだろう。幼い頃から演技はもとい歌にダンスに鍛え上げれ選ばれた身体とは根本的に違う。所詮はみんな下手なのだ。けれど、こんなことを言うと勘違いされそうだが、小劇場の俳優の良さって欠点であり、妙にねじれたロック魂ではないかなと思う。セックス・ピストルズだって演奏はたいがいだった。だけど確実に人の心に訴えたし、人のこころに革命や暴動を起こした。それは悲鳴だったし、爆発だったし、苛立ち、不条理、反抗だった。私は時折、あまりうまくやらないようにと言う。何かをなぞらえたような空言の綺麗な演技では歪が見えない、下手で結構。それより静かに爆発し、苛立ち、革命し、反抗しなければいけない。こんなことを言うと意味の分からないという顔をされてしまうのだけれど・・・



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