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俳優陣5

リポDが欠かせない時期に突入した。体調を管理しないと余計に効率が悪いので、2時には就寝し、4時間は必ず眠り、朝早起きして演出や音楽の仕事をするというサイクルを保っている。朝早く起きて「月食病」のことを思い巡らしたり「このままひき殺して~♪」というなんとも傾いた曲をアレンジしていたりすると、健康と不健康が交錯してくる。春樹が書くことに耐え得る強靭な精神力を培うためには健康的な生活をする必要があると言っていたが、確かに・・・。夕方起きて遊蕩耽り、酒を片手に灯篭一つ執筆するなんてデカタンスは昭和の遺物かもしれない。今はPCを駆使し、才能よりセンス、努力より回転のはやさ、バーチャル空間の操作、整理能力、処理能力とか・・そんなものがあらゆる部分に求められているのだろう。


というわけでそんな能力に長けた、レトルトの代表を紹介する。プロデューサーであり、俳優でもあり、デザイナーでもある川内はレトルト内閣を牽引する存在だ。常に二人三脚でやってきたので、大喧嘩もするし、言わなくても分かる心安い人間だ。私が舞台に関わっていられるのも彼のおかげである。俳優としては一番演出的な目線を持ち、芸暦長く、冴えたリズム感覚で感情の緩急を操ることが出来る。あまりにマルチに出来すぎるため、器用貧乏であると本人は言っているが、舞台に対しての全力のこだわりがある。今回の公演が非常に大掛かりな公演であり、質の高いものに引き上げられているのは彼の妥協ない姿勢にある。


彼の演じるジャスミンの恋人役、東野夕空は自らの理不尽な感情に打ちのめされていくキャラクターだ。夕空は自分の感情を整理して抑制することができない。怒りや重さに理由の探し出せないキャラクター像は現在に生きる人間のノイズ化された思考回路を表現している。彼は理由のない焦燥にかられ、深みのないゆえにもっと暗い絶望にかられ、時折襲い掛かる思考の伴わない鋭い感覚の喜怒哀楽に振り回される。ジャスミンへの愛に同居する重みを見つけるがそれに抗するでもなく、ただ押しつぶされていく。その重さは彼に身勝手な行動をとらせ、ジャスミンや咲岡を傷つけていく。彼は確実に蝕まれていくのだが、彼のかかる「月食病」は恋愛における病であると同時に、ノイズ化された現在の病の比喩でもある。音楽家になれなかった音楽家くずれである夕空。誰をも愛しきれなかった夕空、人生は墓を掘ってそれに飛び込むだけだの期間と思っている夕空、「パラダイス」という映画を撮りたいと考えている夕空、彼は自分を表現する矛先を失って瓦解していく男である。

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夕空    ずっと二人でいたい。ジェットコースターに有り金はたいてゴールなしで絶叫しつづけるようにさ。デザートの後には食前酒、朝が来たら雨戸閉めて夜のまま、ダンボールで月くりぬいて壁にかけてずっと夜。新聞が来たら毎日13日の金曜日に書き直す。遠くから君を欲する:会いたい:夕空

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