刺繍草紙

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横溝健二 雨月物語

あおぐすりの光っているのが水晶を散りばめたように見えるではありませんか

人に伝えてはならぬ秘伝でもあるのですか?

いえ・・・・薬のかけ按配や、土の扱い、長年の手慣れでございましてね・・

手馴れの末の美しさ・・・優れた腕のお方から、はじめてあんな美しいものが出来るのでしょうね


あたしのような落ちぶれ者にかかっては、心を込めたお作が泣きましょう

さ、お一つ


若狭様とお語らいなさればよい、またとは言わずこの折にお契りなされたらよい


私のために命を尽くしてくださらなければいけません

もはや、物の怪、魔性のものでも構わん・・・天国だ


死ねなかった、死ねなかった、死ねなかった



溝口監督の恍惚作品。黒澤監督にしてもなぜ日本の巨匠監督達はこうも「恍惚」というものを理解しているのか不思議だ。西洋の監督と違って、背筋の寒くなる震えの来る美しさがある。クレーン撮影を多様し、俳優の演技の分断を嫌った長まわし撮影は画面をなめるように妖艶。上田秋成の「雨月物語」を原作とする魑魅魍魎がすっかり映画に撮りついている。信楽を焼く百姓が妻子を置いて、都で焼き物を売っていたところ、美しい姫の目にとまって屋敷に案内される。姫は舞を舞い、酒を振る舞い、ついには男と祝言をあげる。男は妻子忘れて女にのめりこむが、町で会った僧侶から死相が見えるといって全身に経を書かれる。


京マチ子の震え声がなんともいえず、ぞくぞくするし、田中絹代の演技も素晴らしい。和楽の響きが随所流れ、まさにえもいわれぬとはこのことかと思う。


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