刺繍草紙

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レオノール・フィニ

近所に喫茶店がある。自家焙煎を謳っていてでっかい焙煎機がひゅるひゅるまわっている。中に入るとヤニと動物と油との混ざった安食堂みたいな匂いがする。時を刻まない古時計と時を刻む古時計が二つある。それでも1日に2回は止まった時計も必ず正確な位置を示し、2つの相容れない時計たちは双子のように同じ場所をさし、そしてまた離れていくはずだ。全てが汚れ気味で黄色く染まっている。カップの持ち手ですら少しざらざらするので、思わぬところで勇気が試される。昔ながらの透明の冷蔵庫にグレープフルーツがごろごろ入っていて、こんなにグレープフルーツジュースが出るのだろうかといぶかしい、もしかしたら親爺さんはグレープフルーツ好きでこっそり食べるのかもしれない。なぜか2001年の刺繍カレンダーがいまだにかかっている。ミニチュア家具の展示が脈絡なくポツンとあり、さびれたラムプが6台ほどさびれた光を落としている。店には親爺さんが一人と猫が一匹いる。たぶん頑張ろうという心意気か、「ホットケーキはじめました」と書いたはりがみがある。ホットケーキはホットケーキミックスを使った味がする。


珈琲がやたら美味しい。そして猫が妙になつっこく擦り寄ってくる。さするとあまりにも気持ち良さそうにくねるので、やらしいなぁ・・とちょっと引き、ちょっと惚れる。ほっておくと隣で眠ってしまう。猫は無力な女王だからいい。


猫に囲まれた女性画家、レオノール・フィニを思い出した。フィニ展に行った時に購入した画集をひっぱりだした。やっぱりこの画家は猫性だ。高慢で、あっちの方から睨んでいて、瞼が重そうで、やらしくて、ふさふさしていて、キランと光っていて、高貴で、死を抱えていて、ひ弱。私の大好きな「O嬢の物語」や「悪の華」の挿絵をかいている。情熱の南米、アルゼンチンの生まれだ。舞台衣装や美術を手掛けている。コクトーやジュネが彼女に賛嘆の言葉を寄せている。シュルレアリスムに類される画家で、猫を愛した。




「本当の遊び」


本当にどうでもいい猫エピソード

幼い頃に子猫を死なせた。近所の猫はニワトリのひよこを残らず食べた。母は猫アレルギーで私も猫アレルギー。公演中、電車に乗って猫に餌をやり、水を替えに行くように申し付かった。春樹の小説に出てくる猫は「イワシ」だ。猫エチュードをやったことがある。幼なじみは犬のかわりに猫を飼った。エミリーには黒猫しか友達がいない。

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